第十二章:何者でもない自分を受け入れた日

期待していた社会人生活 社会人になれば、自然と人生は整っていくと思っていた。 仕事を覚え、給料をもらい、恋人ができ、周りと同じように前へ進んでいく。学生の頃は、なんとなくそんな未来を想像していた。 しかし現実は違った。 …

第十一章:MLMを離れた後、静かに始まった現実

解放されたはずだった すべての関係を断ち、MLMのコミュニティから離れた。 ブロック。連絡先削除。誘いへの既読スルー。 特別な出来事は何もなかった。 ただ、静かに終わった。 そして最初に感じたのは―― 解放感だった。 週 …

第十章:なぜ人は楽な稼ぎ方、MLM(マルチ商法)に飲み込まれてしまうのか

あの頃の自分を振り返る 第二章から第七章までで書いてきた経験は、すべて異なる出来事のようでいて、本質は同じだった。 それは MLM(マルチ商法) という仕組みだった。 名称も、入口も、関わった人も違った。しかし振り返ると …

第九章:なぜ私は何度も「それっぽい話」に惹かれたのか

はじめに これまでの章で、いくつかのコミュニティやビジネスの話を書いてきた。 振り返ってみると、内容は違っても空気感はどこか似ていた。最初は偶然だと思っていた。 しかし今ならわかる。あれは偶然ではなく、自分の状態がそうい …

第八章:抜けると決めた日、すべてが変わった

違和感は、突然ではなく積み重なっていた 最初から怪しいと思っていたわけではなかった。 むしろ逆だった。人と出会い、居場所ができ、社会人としての世界が広がったように感じていた。 「仲間」「成長」「チャンス」 そんな言葉に囲 …

第七章:なぜ人は「それ」に飲み込まれるのか — 第二〜六章総括 —

振り返れば、特別な話ではなかった ここまで書いてきた出来事は、決して特別な話ではなかった。 マッチングアプリでの出会い。居場所を与えてくれるコミュニティ。夢や可能性を語る人たち。 どれも日常の延長線にあった。 最初から怪 …

第六章:マッチングアプリに潜む勧誘の実態【アムウェイ勧誘体験談】

ボーリング後に始まった違和感 「久しぶりに遊ぼう」と言われ、ボーリングに誘われた。その時点では特に疑いはなかった。普通の再会だと思っていた。しかし、ボーリングが終わった後、「少し寄りたい場所がある」と言われ、とあるラーメ …

第五章:マッチングアプリに潜む勧誘の実態

――恋愛だと思ったら、別の世界だった(前編) 社会人一年目の冬、二十三歳だった。それまで彼女がいたことはなく、年齢だけが増えていくことに対する焦りがあった。周囲が当たり前のように恋愛をしている中で、自分だけが取り残されて …

第四章:脱退後の気持ち、失い、でも守ったもの

脱退を決めて、連絡を絶ってからしばらくの間、自分の中には、言葉にしづらい感覚が残っていた。 最初に来たのは、はっきりした解放感だった。毎日の進捗報告、意味の分からない作業、土曜日の講演会という名の精神論タイム。 それら全 …

第三章:やってみて分かったこと、そして今思うこと― この界隈を見る人へ伝えたい注意点 ―

やってみた正直な感想 実際にその環境に身を置いてみて、最初は「やっと行動できている」という安心感があった。何もしないまま時間だけが過ぎていく不安から、一時的に逃れられた感覚は確かにあった。 しかし、続けるうちにその安心感 …