MLMに取り組んでいた頃、
一つの言葉を何度も耳にした。
「みんな頑張っている。」
その言葉を聞くたびに、
不思議と安心していた。
自分だけではない。
同じように努力している人がいる。
そう思えることが、
心の支えになっていた。
だが、
時間が経って振り返ると、
一つの疑問が残った。
私は、
「正しいから続けていた」のだろうか。
それとも、
「みんなが続けていたから」だったのだろうか。
一人でいることは、不安になる
人は、
一人で何かを決めることが苦手だ。
レストランでも、
誰も入っていない店より、
人が入っている店を選びたくなる。
長い行列を見ると、
「きっと人気なのだろう。」
と思ってしまう。
それは、
決して弱さではない。
人は昔から、
集団の中で生きてきた。
周りを見ることは、
生き残るための知恵でもあった。
「みんな」が正しいとは限らない
もちろん、
多くの人が選ぶものには、
理由がある。
しかし、
人数と正しさは、
同じではない。
それでも、
人は安心を求める。
「みんなもやっている。」
その一言だけで、
考える負担が少し軽くなる。
私は、
その安心感に、
少しずつ頼るようになっていた。
違和感は、小さな声でやってくる
振り返ると、
違和感は何度かあった。
本当にこれでいいのか。
なぜ急いで決めなければならないのか。
そう思う瞬間はあった。
だが、
周りを見ると、
誰も疑問を口にしていなかった。
すると、
自分だけがおかしいのではないか。
そう考えてしまう。
気づけば、
違和感よりも、
周りの空気を信じるようになっていた。
空気は、答えではない
以前の私は、
周りが笑っていれば安心し、
周りが頑張っていれば、
自分も頑張らなければと思っていた。
しかし今は、
空気は参考にはなっても、
答えにはならないと思っている。
周りが賛成していても、
自分が納得できないなら、
立ち止まっていい。
周りが反対していても、
自分で考えた答えなら、
進んでもいい。
大切なのは、
「みんなはどう思うか」ではなく、
「自分はどう考えるか」なのだと思う。
一人で考える時間
MLMを辞めてから、
以前よりも、
すぐに答えを出さなくなった。
誰かの意見を聞くことはある。
本を読むこともある。
動画を見ることもある。
だが、
最後だけは、
一人で考える時間を作るようにしている。
その時間は、
遠回りのように見える。
しかし、
振り返れば、
一番後悔の少ない時間でもあった。
次章への気づき
人は、
周りに合わせることで安心する。
しかし、
もう一つ人を縛るものがある。
それは、
「ここまで頑張ったのだから。」
という思いだった。
失った時間。
失ったお金。
積み重ねた努力。
なぜ人は、
引き返した方が良いと分かっていても、
歩き続けてしまうのか。
次章では、
「引き返せない心理」について書いてみたいと思う。
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